1920 年代にロシア・アヴァンギャルドの影響を受けた後、社会主義リアリズムが提唱され、スターリン時代の粛清の恐怖、世界大戦を経て雪解けの時代を迎える。そして80 年代のペレストロイカ。その時々の知られざる名作を紹介する。
「ハバルダ」
- 2月1日(火)18:00
- 2月11日 (金・祝)10:30、15:30
- 2月20日 (日)13:00

1930年代に入り、スターリン政権によって形式主義批判が行われ、社会主義リアリズムが唱えられるなか、チアウレリ監督は数々の名作を遺した。トビリシで、地域を新しく変えようとする者と古い教会を守る者、新旧勢力の軋轢を描いた彼の初期の作品。
※「マグダナのロバ」併映
「失楽園」
- 2月1日(火)10:30、15:30
- 2月11日 (金・祝)13:00
- 2月20日 (日)18:30

1937年はスターリンによる大粛清で多くの人が処刑、流刑された恐怖の年である。しかしこの年に作られた本作はコメディー映画。西ジョージアの農村を舞台に、没落貴族が一攫千金を夢見て裕福な農家の花嫁を迎えようと策を練り、村を揺るがす大騒ぎに。
「マグダナのロバ」
- 2月1日(火)18:00
- 2月11日 (金・祝)10:30、15:30
- 2月20日 (日)13:00

旧邦題「青い目のロバ」。1956年カンヌ国際映画祭短編グランプリを獲得、ジョージア映画を世界に知らしめた。巨匠となるアブラゼ監督とチヘイゼ監督の第1作。病気のロバを救った貧しい母子の姿を描き、硬直化した映画界に新風を吹き込んだ社会派作品。
※「 ハバルダ」併映
「ナイロンのクリスマスツリー」
- 2月1日(火)13:00
- 2月11日 (金・祝)18:30
- 2月20日 (日)10:30、15:30

ソ連邦の社会の激動を予言した作品といわれる。ペレストロイカ直前の作品。大晦日、新年を故郷で迎えるためにトビリシからバスで帰省する人々をとらえ、時代を浮き彫りにする。様々な立場の老若男女を描いた群像劇の傑作。レゾ・エサゼ監督追悼上映。
関連記事