巨匠テンギズ・アブラゼ監督が20 年の歳月をかけて完成させた金字塔。「人の美しい本性が滅びることはない」という信念のもと、人間の迷妄や欲望がもたらす社会的暴力を、詩的、寓話的に描き、人間性を虐げるものを鋭く告発する。
「祈り」
- 2月3日(木)10:30、18:30
- 2月13日(日)13:00、18:30

北東部、コーカサスの厳しい山岳地帯で暮らすキリスト教徒とイスラム教徒、村同志の因縁の対立をとおして、人間の愚かさと過ち、それらを超える精神を白黒の荘厳な映像で描く。国民的作家ヴァジャ・プシャヴェラの叙事詩が原作(冨山房インターナショナル刊)。
「希望の樹」
- 2月3日(木)13:00
- 2月13日(日)10:30

20世紀初頭の東ジョージア、カヘティ地方の農村が舞台。時代の大きな変化を予感して村人たちは動揺を隠せないでいる。そのなかで美しい娘と青年の純愛が古くからの因習のために打ち砕かれてゆく。ギオルギ・レオニゼの短編集が原作。(「20世紀ジョージア短編集」未知谷刊)
「懺悔」
- 2月3日(木)15:30
- 2月13日(日)15:30

架空の地方都市で、元市長の墓が何者かに暴かれ、犯人の女性が捕らえられる。彼女の証言で元市長の独裁によって多くの市民が粛清されたことが明らかにされる。タブーとされたスターリン書記長の暗黒の時代を初めて描き、ソ連邦のペレストロイカの象徴となる。
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