「大地と白い雲」支配人あいさつ
2021年09月02日(木)

「大地と白い雲」支配人あいさつ

支配人挨拶

本日は内モンゴルを描きました中国映画「大地と白い雲」の初日にお越しくださいまして、ありがとうございます。岩波ホールの岩波律子でございます。昨日まではイタリア映画を上映しておりまして、今回は中国映画、その次は南米チリの映画になりますので、映画を通じて色々旅をしているなという感覚がいたします。

さて、お話を戻しますと、この作品の題名は、英語だと夫婦の役名で「チョクトとサロール」(Chaogtu with Sarula)、中国語の題名は「白い雲の下」(白雲之下)でございます。私どもは、日本語では「大地と白い雲」というタイトルをつけました。

岩波ホールでは、2007年にやはり内モンゴルを描いた「白い馬の季節」を上映いたしました。これもまた馬のお話でした。当時、関係者の方々が来日して、キャンペーンをしてくださいました。付き添いの方に話題のために、「日本では、モンゴルの方がお相撲で大変活躍されているんですよ。」と言ったら、むっとなさって、「私はモンゴル国の人ではありません。内モンゴルの人間です。」と言われて、私は勉強不足で、国境は接しているけれども、全然違うんだということが、この時に良く分かりました。

「大地と白い雲」の監督は中国のワン・ルイさんという方で、この作品は、中国の一番大きい金鶏奨の最優秀監督賞を受賞しております。亡き奥様に捧げられています。

主演の夫役は、ジリムトゥという俳優さんで、今でも時間がある時は、内モンゴルに戻って放牧をやっているそうです。奥様役の方は、モンゴル民謡の歌手で、タナさんでございます。原作は内モンゴル出身のモウ・ユエさんの短編に拠っております。

監督が役者を選ぶにあたっての条件がありました。モンゴル語がちゃんと話せること、放牧区域での生活経験が身についていることでした。なぜかというと、今中国では中国語教育が盛んで、モンゴル語を使う機会が減っているようです。モンゴル関係の専門の先生にこの映画を観ていただいたところ、大変きれいなモンゴル語を使っているとお褒めいただきました。監督としては、草原と遊牧民の日々の暮らしや現代の遊牧民のジレンマを取り上げたいと仰っていました。

私が初めてこの映画を観た時、風景が非常に美しいことに感銘を受けました。中国の方が撮ったという話を聞き、おそらく土地の人は、この美しさが当たり前で気がついていない可能性があるのかなと思いました。外の人が撮影しただろうと感じたわけです。

最後に、この素晴らしい映画を配給してくださったハークの皆さんに心より御礼申し上げます。それではごゆっくりご鑑賞くださいませ。本日はありがとうございました。

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