書籍「ゲッベルスと私 ナチ宣伝相の独白」のお知らせ
2018年06月21日(木)

書籍「ゲッベルスと私 ナチ宣伝相の独白」のお知らせ

ニュース

2018年6月16日(土)より公開の「ゲッベルスと私」の書籍版『ゲッベルスと私 ナチ宣伝相秘書の独白』が発売となりました。ぜひ映画ご鑑賞のお伴に、お買い求めくださいませ。

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ヒトラーの右腕としてナチ体制を牽引した宣伝大臣ヨーゼフ・ゲッベルスの103歳の元秘書が、69年の沈黙を破り当時を回想する。ドキュメンタリー映画「ゲッベルスと私」が、2018年6月16日(土)より岩波ホールほか全国劇場にて順次公開!(岩波ホール創立50周年記念作品)

ハンナ・アーレントのいう”悪の凡庸さ”と”無思想性”は、アイヒマンよりもむしろポムゼルにこそあてはまる――

「なにも知らなかった。私に罪はない」
ヒトラーの右腕としてナチ体制を牽引したヨーゼフ・ゲッベルスの103歳の元秘書が、69年の沈黙を破り当時を回想する。
ゲッベルスの秘書だったブルンヒルデ・ポムゼル。ヒトラーの権力掌握からまもなくナチ党員となったが、それは国営放送局での職を得るための手段にすぎなかった。ポムゼルは、「政治には無関心だった」と語り、ナチスの所業への関与を否定し、一貫して「私はなにも知らなかった」と主張する。
解説を執筆したジャーナリストは、このような一般市民の無関心にこそ危うさがあると、ナショナリズムとポピュリズムが台頭する現代社会へ警鐘を鳴らす。
子ども時代から始まるポムゼルの回想は、30時間におよぶインタビューをもとに書き起こされ、全体主義下のドイツを生きた人々の姿を浮かびあがらせる。

書籍版では、映画では語られなかった事実も明かされている。

20か国以上で刊行が決まっている注目のノンフィクション

「ヒトラーの時代がまたどこかで、かつてとまったく同じように繰り返されることはないだろう。だが民主主義体制の下でも、主権者である国民が、ポムゼルのように世の中の動きに無頓着で、権力の動きに目を向けず、自分の仕事や出世、身の回りのことばかりに気をとられていれば、為政者は易々と恣意的な政治、自分本位の政治を行うだろう。それに批判的精神を失ったメディアが追随すれば、民主主義はチェックとバランスの機能を失い、果てしなく劣化していく。これは、他でもない現在の日本で起きていることである」
――東京大学大学院教授 石田勇治

ブルンヒルデ・ポムゼル、トーレ・D.ハンゼン著  石田勇治 監修  森内薫、赤坂桃子 訳  1900円+税  紀伊國屋書店

 紀伊國屋書店HP より引用)

 

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